不動産コンサルタントを長年していると、「不動産の値段は将来もっと上がるのでしょうか︖」という質問をよく聞かれます。
これは住宅購入を考えている方々が最も気になるところではないでしょうか︖
現在の購入額が果たして適正なのか、将来の売却時に損をするのではないかなど、心配は尽きません。
不動産価額は住宅マーケットの需要と供給、その時々の経済状態、人口増加率、失業率、金利、政府の
政策などさまざまな要因によって左右されます。
また、過去30 年間のオーストラリアの不動産価格変動のレポートを見ると、同国の平均購買価格が2 倍近く上昇するのに要した期間は、1980 年代は約8 年程度、1990年代は約7 年程度、そして2000 年代に入ってからは約6 年程度のサイクルで推移していることが分かります。
しかし、最も重要なことは住宅購入時のロケーションです。例えば同じシドニー地域であってもどのロケーションを選んだかによって価格上昇率は大きく異なります。
従って住宅購入をする前に希望するロケーションに関して十分な情報を得た上で物件を選ぶことが、リスクの少ない、効果的な不動産購入につながると言えるでしょう。
ロケーションを選ぶ際には、近くに駅はあるのか、ショッピング・モールはあるのかなどの単純なことだけではなく、その地域の人口増加率と平均年齢、平均収入、過去10 年間の住宅価格上昇率、現在の住宅平均価格、賃貸と居住の割合、そしてインフラ設備、政府の地域計画などの具体的な情報も重要になります。
このような情報は不動産エージェントやインターネット、既に住宅を購入した人から得られることができます。
また、他に重要なことは不動産に関する法律や税務関係などについて、各専門家からアドバイスを受ける必要性も出てくるという点を忘れないことです。
このような情報や知識などを集めて、不動産価格のサイクルを分析していくことも大切です。
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