今後オーストラリアの価格や物件上昇が見込まれるエリア
経済協力開発機構(OECD)の発表によると、今年は世界各地で住宅価格の上昇現象が起きているそう。
オーストラリアだけでなくニュージーランドをはじめ、アメリカ合衆国、カナダ、シンガポール、韓国など、主要40 カ国の住宅価格の上昇率は第1 四半期時に9.4%の上昇曲線を描き、30 年ぶりの最高値を記録しています。
この背景には歴史的にも最も低い金利、パンデミックの余波による家計消費支出の減少、在宅勤務の普及によって高品質な物件が選ばれる傾向などが要因としてみられます。
また、国内外旅行の制約よって人々は広く自然を感じることができる空間を追求し、大都市を離れて郊外地域への居住が急激に増加しました。
自宅で過ごす時間が長くなったライフスタイルの変化から、都市の中心部から比較的近い地方エリアに居住を希望する人が増えたことが、地方の賃貸需要を増加させている要因の一つでしょう。
特に、オーストラリアではメルボルンとシドニーで異例の人口流出現象を誘発しています。
コモンウェルス銀行とオーストラリアの地方研究所(RAI)が共同発表した2021 年6 月四半期の「地方移住者指数(Regional MoversIndex)」によると、昨年同期比にオーストラリアの大都市から地方へ移住した住民は11%増加、ABS の統計資料によると、オーストラリアの主要都市を去った人口は四半期ごとに史上最高の1 万人の数値を記録したとのこと。
このようにパンデミック以降、大都市を出て地方に向かう住民は後を絶ちませんが、選ばれるエリアは都市部から車で3 時間以内の距離が最も人気が高いことが分かっています。
さらに、オーストラリア主要都市の中心部の空室率が高くなる一方で、こうしたエリアの空室率は最低値を示しています。
シドニーの場合、比較的資産に余裕がある年配層がNSW 州の地方エリアに移住する傾向があり、バイロンベイやオレンジのような地方の家賃上昇を牽引しているのだとか。
そのため、今後オーストラリアでは以下の条件を満たしたエリアのレントや物件価格が上昇すると見られています。
・大都市周辺の価格が低評価になった都市エリア
・各都市部から車で2~5 時間の距離にある郊外エリア
・政府の開発計画と教育機関の充実が見込まれるエリア
・東海岸沿い、ワイナリーや国立公園などがあるリゾート地
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