オーストラリア国内の物件購入を考える時、まず最初に始めるのが情報収集。
近年のオーストラリアは積極的な移民の受け入れにより人口の増加が著しく、経済にも大きな影響を及ぼしてきました。
シドニーやキャンベラなどの主要都市では、住宅の建設ラッシュも続きながらも、人口増加率に対して住宅件数は足りていない問題もあるほどです。
もちろん、新型コロナウイルスのパンデミックの影響はありますが、それでも2021 年のオーストラリアの住宅価格は、シドニーやキャンベラなど主要都市を中心に17％の急上昇が予想されています（参照︓news.com.au）。
これは1980 年代以降では最も速い伸び率で、シドニーの住宅価格の中央値の場合は2021 年中に19％上昇と、15 年以来で最大の伸びとなる見通しとのこと。
ANZ 銀行は今年初めに、全国で9％の上昇と予想していましたが、オーストラリア政府による低金利、パンデミックによる移民の減少、外出・渡航規制を背景とした貯蓄の増加などが、当初の予想を大きく押し上げたと分析しています。
こうしたオーストラリア国内の住宅価格の高騰は、初めて住宅の購入を検討している人たちに大きな打撃になり得ますが、一方でオーストラリアの不動産市場が活発になる理由の一つとなります。
近年はプロの投資家だけでなく一般の方も、オーストラリアの投資物件を購入することは決して珍しくありません。
最新のオーストラリアの不動産価格予測が明らかになった今、今後1～2 年のオーストラリア住宅市場の行方と成長見込みを詳しくお伝えします。
オーストラリア各都市の不動産の今後の成長見込み
オーストラリアを代表する不動産投資アドバイザーであり、『Rich Habits Poor Habits』共著者のマイケル・ヤードニーは、2021 年以降のオーストラリアの不動産市場を、「オーストラリアの30 年ぶりの不況から脱却」と見ています。
今後2 年間のオーストラリアの不動産市場には複数の成長要因があり、大手銀行も住宅価格の堅調な伸びを予測。
ANZ 銀行が発表した最新報告によると、オーストラリアの全国レベルでの住宅価格は2021 年までに17%、2022 年には6%上昇と予測されています。
ANZ 銀行が出したオーストラリア各都市の住宅価格の予測は以下の通り、すべて上昇を見せています。
·シドニーの住宅価格：2021 年末までに最大19%の上昇
·パースの住宅価格：2021 年内に19%上昇
·キャンベラの住宅価格：2021 年内に16%以上の上昇
·メルボルンの住宅価格：2021 年内に16%以上の上昇
·ブリスベンの住宅価格：2021 年内に16%上昇
オーストラリアの不動産市場を歴史的に見ると、住宅価格を過去最高に押し上げてきたのは低金利政策とFOMO（買い逃しの恐怖）であり、2017 年に一度そのピークを超えて、今年2021 年に再びオーストラリアの多くの地域で2 桁台の成長が見込まれているようです。
また、2021 年のオーストラリアの不動産市場は意外にも好調なスタートを切り、オーストラリア各都市の人気エリアの良質な物件在庫が少ない時期に買い手の活動が活発化したことで、好況時のオークションクリアランス率のレベルにまで物件価格の上昇が反映されました。
このことから以下のように、2021 年はオーストラリア不動産の投資家にとって素晴らしい年になることを示唆しています。
·オーストラリアは世界的に見ても新型コロナウイルス感染者の数値が非常に低く、ワクチン接種プログラムの成功の見通しも良い
·オーストラリア経済は予想を上回るスピードで改善し、2021年から2022 年にかけて大きな成長を遂げる可能性も高い
·現在オーストラリア国内の求人数は増加し、失業率は低下している
·オーストラリアの物件オークションのクリアランス率は、オークションの2 大中心地であるメルボルンとシドニーだけでなくオーストラリア全土で一貫して高い水準を維持している
·オーストラリア準備銀行（RBA）による少なくとも3 年間の低金利継続の「保証」があり、住宅購入者や不動産投資家に好材料·今後さらなるオーストラリアの雇用創出、支出と雇用につながる消費者と企業間の信頼が、オーストラリアの不動産市場を支えていく
昨年予想されていたような、オーストラリア財政の崖からの転落という悲劇は起こらないと、オーストラリアの住宅購入者や不動産投資家の方は安心していいでしょう。
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