オーストラリアの不動産価格は、コロナ期間中に急上昇しました。
その後も価格が右肩上がりで、多くの不動産専門機関は価格が過剰に上がっている地域の購入を
避けるようアドバイスしています。
現在オーストラリアで価格が過度に上昇している地域は、NSW州は11カ所、VIC州は4カ所、
SA州は6カ所あります。
これに対し、QLD州の場合、ゴールドコーストからブリスベン、ブリスベンからケアンズまでの地域で
合計34カ所も、不動産価格が過度に上昇した地域があり、オーストラリア全体で最も高い割合を示しました。また、この34地域のうち3分の1以上がゴールドコーストにあります。
そのため今回は、このQLD州で価格が暴騰した地域をいくつか挙げ、
価格上昇の理由についてお伝えしていきます。
なぜQLD州は不動産価格が高騰している地域が多いのか?
今回のテーマは、「なぜQLD州は不動産価格が高騰している地域が多いのか?」です。
QLD州に不動産価格が高騰している地域が多い理由は、主に2つあります。
1つ目は、新型コロナウイルスが蔓延した2020年から2022年の間に、QLD州が受けた影響がオーストラリアで最も小さかったからです。
そして2つ目は、QLD州が当時、シドニーとメルボルンに比べて不動産価格が低かったことが挙げられます。
この2つの要素が絡み、多くの投資家がQLD州の不動産に投資したため、価格が急上昇しました。
コロナ禍以降もこの地域の不動産価格は上昇を続けています。
それでは、実際に不動産価格が高騰している地域をいくつか見ていきましょう。
ゴールドコースト
ゴールドコーストでは、サーファーズパラダイス(Surfers Paradise)、ホープアイランド(Hope Island)の不動産価格が高騰しています。
一体どのような共通点があるのか、Core Logicのデータをもとに見ていきましょう。
サーファーズパラダイス(Surfers Paradise)
Source : CoreLogic
ゴールドコーストにあるサーファーズパラダイス(Surfers Paradise)は、
過去1年間で不動産価格が10.5%上昇し、過去5年間では88%も上昇しています。
これをハウスとユニットの価格に分け、それぞれどれだけ上がったのか、
もっと詳しく見てみましょう。
上記のチャートを見ると、2020年から2021年にかけてハウスとユニットのどちらも不動産価格が
急上昇していることがわかります。
ホープアイランド(Hope Island)
ホープアイランド(Hope Island)の不動産価格は過去1年間で約8.5%上昇し、
過去5年間では77.7%上昇しています。
ハウスとユニットで分けて見てみると、2020年から2021年の間に両方の
不動産価格が急激に上昇しており、サーファーズパラダイス(Surfers Paradise)
と似ていることがわかります。
ブリスベン
キングストン(Kingston)
次に、ブリスベンのキングストン(Kingston)について見ていきましょう。
キングストン(Kingston)の不動産価格は、過去1年間で33.3%上昇し、
過去5年間でなんと126.2%も上昇しています。
これをハウスとユニットに分けて見てみると、先ほどの2つと同様、
2020年から2021年の間に急激な価格上昇が起こっていることがわかります。
まとめ
これら3つの地域から、過去5年間の不動産価格上昇率は、80%から多い時は120%以上で、
2020年から2021年の間に不動産価格が急上昇したという共通点があることがわかります。
オーストラリアのコロナ禍でのロックダウンによって生まれた低金利と消費の冷え込みによりたまった現金が、不動産投資への追い風になったためであると予測しています。
特に、QLD州の不動産投資を検討している方は、ぜひ今日のデータを参考にしてみてください。
また、QLD州のすべての地域の価格が過度に高いというわけではないので、州内でこれから不動産価格が上昇する地域他州を投資先として考えてみることをお勧めします。
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