1.景気後退後の低迷期は短く、深刻でない状態を見せている
オーストラリア国内外の経済的変化とその影響は、すでに国内の消費者と不動産市場にも影響を及ぼしているとのこと。
オーストラリアの不動産価格は、2023 年も引き続きやや劣勢を見せる傾向となりそうですが、パンデミックによる価格上昇を打ち消すほどにはならず、 そもそも不動産投資は長期的に見なければならないということを示しています。
長い目で見た場合、2023 年だけのタイミングはそれほど重要ではなくなるでしょう。
2.オーストラリア不動産市場がより細分化されている
2023 年にはオーストラリア国内の一部のエリアの不動産価格が下落する反面、他エリアはさらに上昇すると見られています。
もともとオーストラリアの不動産市場は一つに固まることなく、さまざまなエリアで独自の不動産市場が構成されています。
そこで売買される不動産の種類と価格帯も数多くあり、それぞれのエリアと物件はオーストラリア全体のトレンドと異なる動きを見せます。
オーストラリアを拠点とするDomainHoldings Australia の分析によると、今のオーストラリアで購入者が最も希望する住宅タイプは、ハウス(寝室3~4 つ、浴室2 つ)とユニット(寝室1~2 つ、浴室1〜2 つ)とのこと。
そうしたバランスから、オーストラリア国内全体の一軒家ブームはありながらも、その一軒家とユニット・タウンハウス間の価格帯は逆転すると予測されています。
3.金利は価格に影響を与える多くの要因の一つである
不動産市場において、住宅価格の変動やエリアの需要に影響を与える要因は一つではなくいくつかあります。
その金利がいつ、どのくらい緩和されるかによって影響があると言えるでしょう。
当初、オーストラリアの金利引き上げは、2022 年時点でのオーストラリアの物件購買者にとって衝撃でした。
しかし、当時の購入者は今や変更された金利の基準にも適応し、今後の計画を立て、追加で金利引き上げされた場合の住宅価格を策定し、さらなる低い借入金額を念頭に置いて動いていることを忘れてはいけません。
前述したように、 金利だけが住宅価格に影響を及ぼす唯一の要因ではありません。
オーストラリア政府による支援や政策、国内人口および所得の増加、銀行(住宅ローン)規制および需要増加に対する新規住宅の建設数など、さまざまな要因が影響を及ぼすことを念頭に入れておく必要があります。
4.移民急増はオーストラリア住宅需要を増加させる
歴史的に見ると、オーストラリア経済は多くの海外移民と留学生の働きに基盤を置いており、これは今はオーストラリア経済の要の一つとなっていることは間違いありません。
そのため、長い パンデミックによって第2 次世界大戦以降、初めてオーストラリア国内の不動産市場がマイナスに落ちたことで衝撃を与えました。
落ち込んだ経済政策の一環として、オーストラリア政府は国内の技術不足を解決するために永住移民プログラムを増やす方針です。
今後、海外からの人口流動により国内の住宅賃貸の追加需要も増え、それが国内の不動産市場により大きな影響を与えると見られています。
オーストラリアの住宅賃貸価格の上昇は、世界の投資家にとって不動産購買をさらに魅力的にする要因になるでしょう。
5.より良い生活環境がプレミア価格につながる
長期パンデミックは、世界の人々に今まで経験したことのないライフスタイルの変化を与えました。
オーストラリアでも、国民は家庭と周辺地域のコミュニティの重要性を改めて見直したことで、居住する場所から近いエリアで働き、身近な生活がより楽しめるロケーションが人気となっています。
より多くの空間があり、生活のバランスが整い、最寄りに他人との共有施設、教育機関、スポーツ施設および緑地エリアがあるような、生活全体に重きを置いた良好なライフスタイルが望めるエリアの人気は以前より高まっています。
それに加えて、都市部や職場へのアクセスが良好なエリアの不動産は今後ますます注目されるでしょう。
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